かつて胃や食道のがんを専門にする外科医であり、医学部附属病院長を務めた経験のある近畿大学の塩﨑均学長。当時現役の医師であった自身ががんを患い、完治するまでの発見を、医師そして患者の視点から綴った。 *本記事は日本経済新聞朝刊(2016年6月19日、26日、7月3日、10日)に掲載された記事です。 著者 塩﨑 均(しおざき ひとし) 近畿大学 学長 1944年、和歌山県新宮市生まれ。1970年 大阪大学医学部卒業。1978年 西ドイツ・ハイデルベルグ大学に留学し病理学を学ぶ。1995年 大阪大学第二外科助教授。2001年 近畿大学医学部第一外科教授。2004年 近畿大学医学部附属病院長。2008年 近畿大学医学部長。2012年より現職。 専門は上部消化管外科。食道がん患者の声帯にダメージを与えない新しい手術方法の開発で世界的な評価を得る。また留学時代の病理学研究の経験を生かし、がん転移のメカ