![Amazon.co.jp: 地域再生の罠 なぜ市民と地方は豊かになれないのか? (ちくま新書 853): 久繁哲之介: 本](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/879006cdc75b487b17b37448cbdfaaefc7b12354/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fm.media-amazon.com%2Fimages%2FI%2F41U4w0ywppL._SL500_.jpg)
世間にあふれる自己啓発本で書かれている内容、例えば、マイナス思考はやめてポジティブ・シンキングにしようとか、成功するためには成功したイメージを思い描こうとか、そういう話は本当なんだろうか? 本当ってどういうこと? そういう自己啓発の要点について科学的に実験してみたら妥当性がわかるんじゃないか? ということで、その観点から既存の各種心理学的・社会学な実験論文をまとめたところ、自己啓発本のエッセンスの大半が、ハズレです、というのがわかる痛快な本だ。つまり、ポジティブ・シンキングしても事態は改善しないし、成功した自分をイメージしても成功しない。それどころか、逆効果のようだ。 本書の目次を見ても自己啓発本の要点がスパスパと切られていくのがわかる。自己啓発はあなたを不幸にする、面接マニュアルは役立たず、イメージトレーニングは逆効果、創造力向上ノウハウはまちがいだらけ、婚活サイトに騙されるな、ストレス
中公新書の新刊とされている『ケマル・アタチュルク』の表紙を見たとき、ほんの数秒だが、私にはちょっとした混乱があった。「あれ?改版したのかな」と勘違いしたのである。「ケマル・アタチュルク」という表題のインパクトが強く、その上部に記されている著者の小笠原弘幸氏の名前にふとした失念があった。が、すぐに、「ああ、『オスマン帝国』の小笠原さんか」と思い出しつつ、本書を開いた。 冒頭、「トルコ共和国の首都、アンカラ。その丘のひとつに建立された、巨大な廟がある。」と読むや、私も見た、壮大なアタチュルク廟の思い出が蘇った。 本書を見たときの、この、自分の、わずかだが、混乱の理由は、「すでに中公新書には大島直政氏の『ケマル・パシャ伝』があるではないか?」と連想したからである。勘違いである。それは新潮選書であり、大島直政氏の中公新書の書籍は『遠くて近い国 トルコ』である。この新書は1968年の刊と古く、先の新
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