俳人 長谷川櫂 日本人は子どもからお年寄りまで、詠もうと思えば誰でも俳句が詠めます。ほかの国ではふつう詩人しか詩を詠まないので、誰もが潜在的な俳人であるという日本はちょっと珍しい国であるということになります。 今日は日本中で毎日たくさん詠まれている俳句の中から子どもたちの俳句をみながら、その可能性と問題点を探ってみたいと思います。 さっそく子どもたちが詠んだ俳句をみてみましょう。 きょうりゅうはほねしかなくてすずしそう 内田 蓮(小2) これは小学二年生の内田蓮君の俳句です。恐竜展に展示してある恐竜の骨を見て涼しそうだなあと思った、その感想を俳句にしています。「ほねしかなくてすずしそう」なんて、大人もびっくりするような俳句ができました。 次の俳句は小学三年生の山本咲良さんの作品です。 せんぷうきあああああああおおおおお 山本咲良(小3) これは扇風機に顔を近づけて声を出してい