核崩壊の特徴 不安定な原子核が、自発的に、より安定な原子核に変化していくことがある。そのときに、α粒子が原子核から飛び出したり、中性子が陽子に変わって電子を放出したりする。これを核崩壊という。前者をα崩壊、後者をβ崩壊と呼ぶのであった。(原子核に中性子がぶつかって他発的に核が大きく分裂する核分裂とは区別しよう)。 この核崩壊には際立った特徴がある。それは、独立で確率的な現象であるということである。 まず、温度・圧力・濃度・年齢・化学結合などには(ごく一部の例外を除いて)関係しない。これは原子核崩壊が、まわりの原子・原子核の様子には一切影響を受けないことを意味している。原子核崩壊は単独の現象である。(対照的に人間が部屋から出るような場合はまわりの人の動きに影響を受ける)。 また、1個の原子核に注目したとき、その原子核が「いつ」崩壊するのかは絶対にわからない。観測を続けていると、あるとき