「初級から中級の日本語を学びたい人、日本人とおしゃべりしたい人、ぜひ参加してください!(想学习初级中级日语的人。想和日本人聊天的人。自由参加!)」 ある日曜日の午後、埼玉県川口市の芝園団地内にある公民館で、こんな貼り紙を見つけた。NPO法人川口国際交流クラブが行っているもので、参加費無料の日本語教室だ。覗いてみると、中国人やベトナム人、ボランティアの日本人ら20人以上が集まっていた。 「朝のあいさつは『おはようございます』です。昼間に会ったら、『こんにちは』。さあ、言ってみましょう」 2週間前にハルビンから来日したばかりの男の子 中国人の母親と子ども、ボランティアの日本人女性の3人のテーブルに座り、しばらく見学させてもらった。40代前半くらいの中国人の母親は日本語が話せたが、隣に座る息子(12歳)は一言も話せないようだ。話を聞いてみると、息子は2週間前にハルビンから来日したばかり。その日、