便器を見ながら途方に暮れてしまうような一本グソが出る経験をしたことのある者が、果たしてどれだけいるのだろうか? 意外とみんな、人生で一度や二度ぐらいはあるのかもしれないが、一つ断言できるのは、そういう体験は比較的若年のうちに起こるものだということだ。なぜかというと、基本的に齢を重ねればストレスは溜まる、運動は不足する、酒は飲むはおかしなものは食うわで、見事な一本グソを生成するには体内のコンディションは過酷になる一方のはずだからだ。 そんな折、きたない話で大変すまないが、先日俺は30過ぎで大変な一本グソを世に送り出してしまった。 便器の前に立ちながら、俺はしばらく呆然としてしまった。なんというか、そういう沈黙を強いる存在感があった。 うんこにはいくつか原則があると思っている。 食ったもの以外は出てこないということと、そういう形状になるのにおおよその心当たりが毎回あるということだ。 体調がよく