現役時代、新しいトレーニングを取り入れることに積極的だった桑田真澄氏と独自のトレーニング論をもつ金田正一氏が、ペッパーやアメリカンノックなど日本独自の練習方法の良さや、金田式の理論について語り合った。 桑田:野球のためにつけなくてはいけない筋肉も当然ありますからね。実は結構、難しい問題なんです。僕は単純に白黒つける必要はないのではないか、とも思うんです。 金田:どういう意味だ。ワシに議論で敵わないということだったら、ハッキリいいなさい。恥ずかしがることはないぞ。 桑田:いや、そういう意味じゃなくてですね……(苦笑)。先ほどいったように、僕は良いとされるものを何でも試したかったので、ウェイトも10年しっかりやりました。それを踏まえて振り返ってみると、同じ筋力を鍛えるにしても、バーベルなどではなく、自分の体重を負荷とする「自重トレーニング」が一番だという結論に至ったんです。特に投手は自重が一番