菅直人首相(64)は2日、東日本大震災で甚大な被害を受けた岩手県陸前高田市と、東京電力福島第1原発の事故対応の拠点となっている「Jヴィレッジ」を視察。メディアで「引きこもり」などと揶揄されている汚名返上に乗り出した。ただ、前回の現地視察では、野党に「原発事故の対応を遅らせた」などと批判されており、「逆風がさらに強くならなければいいが…」(官邸筋)と不安視されている。 菅首相は2日午前6時過ぎに官邸屋上から自衛隊ヘリで出発し、市街地の大半が津波にのまれた陸前高田市の避難所などを確認。その後、原発から約20キロ離れたJヴィレッジ(福島県広野町、楢葉町)を訪れ、事故作業にあたる自衛隊や消防、東電関連社員を激励。⇒【高濃度汚染水が直接海に流出】 ただ、被災地の関係者は、菅首相の視察に複雑な思いを抱えている。震災発生から3週間、自衛隊と在日米軍、海上保安庁は1日から3日間にわたり、岩手、宮城、福