(注)HDはホールディングス、FHDはフィナンシャルホールディングス、FGはフィナンシャルグループ (出所)編集部作成 47都道府県に100を超える銀行がある日本は金融機関が過剰であり、もはや臨界点に達している。そこで、ついに政府が動き出した。5月20日、参院本会議で地方銀行同士の統合・合併を独占禁止法の適用除外とする特例法が成立したのだ。11月の施行に向け、生き残りをかけた再編がまずは東北で始まるとみられる。 政府が地銀の再編を後押しするのは、超低金利や人口減少で収益が壊滅的な地銀の経営基盤を強化するのが狙いだ。合併で市場占有率が高まった地銀が不当に貸出金利を上げないよう監視し、利用者保護を徹底する規定を盛り込むことで特例法は成立した。 この特例法で動き出すとみられるのが青森県の青森銀行とみちのく銀行の合併だ。昨年10月に業務提携し、ATM(現金自動受払機)の相互利用やバックオフィス業務