俺はバンヤーのゴアや尊厳破壊が好きなんじゃねえんだ……。 選択肢でダイナミックに展開が変わる構成やメインルートの妙に熱い王道シナリオが好きなんだよォォッ! というわけで、和泉万夜がやにわに発表した2本の百合ゲーム『真愛の百合は赤く染まる』『SaDistic BlooD』をまとめて評論する。序文が感想のほぼすべて。 バンヤーがなぜ立て続けに百合ゲーを? と首をかしげたが、思えば『MinDeaD BlooD』では悠香と今日子でなかなかグッとくる女女の関係を書いていたし、『EXTRAVAGANZA』でも夢美とアゲハにえげつない愛憎をぶつけさせていた。嫌いではなかったんだろう。 まず、『アカイイト』や『カタハネ』のような百合ゲーをやりたい人にはまったくもってお薦めしない。バンヤーを履修している人には今さらな忠告だろうか。『真愛』も『サディブラ』も主役のペアが凄惨な凌辱や拷問を受ける上、その度合も心