キリ(桐)の花は、5月に葉がでる前に咲きます。 数cmの薄紫の花が、30~50cmの大きな花序になって、あちこちの枝のさきにたくさん咲いています。 昔は、女の子が生まれたらキリの樹を植え、嫁に行くときに箪笥などを作って嫁入り道具にすると言われていたと聞いたことがあります。 桐は柔らかく軽い良質な材料で、湿気を通さず割れや狂いが少ないく燃えにくいという特徴もあることから、家具、琴、神楽の面や下駄などに使われてきました。 また、空洞が大きいため防湿効果があり、虫が嫌うタンニンを多く含むため、防虫効果も高いとされます。 花言葉は、「高尚」で、5月9日の誕生花です。中国神話の伝説の霊鳥である鳳凰(ホウオウ、)はキリの樹にだけ止まるとされ、日本でもキリは神聖な木とされてきました。 そのため、葉は公的機関に用いられる紋章である五七の桐や一般的に用いられる五三の桐にデザインされ、桐紋と呼ばれます。