さらに10日間ゴロゴロ。(時々、納豆と同棲) とにかくこれで、「有精卵が混ざっている」という情報の確認はできた。兄の言っていたことは本当だったのだ。 5個中1個が有精卵であると考えると、確率的には残り25個の中に5個は発生中の卵があるということになる。果たしてその5個は最後まで育つのだろうか。自然と僕のゴロゴロする手にも力が入る。 ヒナがかえったらどうしようか。この恒温槽で育つのだろうか。メスだったら大きく育ててまた卵を産ませようか……。 そんな妄想をしながらゴロゴロし、10日間が経過した。 第一次実験、失敗に終わる。 と、ここまで盛り上げておいたのに申し訳ないが、この第一次実験は失敗に終わる。 17日経過後も変化は無く、気長に23日まで毎日ゴロゴロしていたのだが、いっこうにふ化する気配は無く、あきらめて残りの25個を割ってみた。 そしたら驚き、何と残り全部が無精卵だったのだ。 つまり僕は