ヘルシンキ中央駅から北西へ5km。アアルトの自邸は緑豊かな閑静な住宅地にあります。フィンランドの巨匠アルヴァ・アアルトが妻アイノ・アアルトと共に1936年に設計し、以後40年に渡り暮らした住宅。良き妻であり、建築家であり、優れたデザイナーでもあったアイノは、アルヴァにとって人生を分かち合うことのできる最良のパートナーでした。アイノ・アアルトなくしては、アアルト自邸もマイレア邸も生まれてはいなかったかもしれません。今回はこのアアルト自邸をご紹介します。 典型的なデザインの外観 白ペンキのレンガに、ダークブラウンの羽目板の2層の外壁。間伐材などの安価な木材を使って建てられた典型的なフィンランドの住宅デザインです。 北欧を代表する巨匠の邸宅とは思えないほどこじんまりとした印象ながら、飾らない落ち着いた雰囲気が魅力的な外観です。ファサードのアクセントにもなっている木製ドアの前には、石段と植栽があり