■MPUの“産みの親” パソコンや携帯電話、デジタル家電など、電子技術を駆使した製品の普及は、インターネットの浸透と相まって私たちのライフスタイルを大きく変えた。これらの機器を動かすため、超高速でデータ処理を行っている心臓部の小さな部品、MPU(マイクロプロセッサー)は1971年に誕生した。世界初のMPU、米インテル社の「4004」の開発の中心となったのは日本の技術者だ。マイクロプロセッサー・アーキテクト(開発技術者)の嶋正利さん(64)。アメリカが圧倒的な主導権を握るITの基礎技術は、実は日本人が築いたのだ。(伊藤壽一郎) ■世の中を変えた開発者魂 69年6月、25歳の嶋さんは米サンフランシスコ空港に降り立った。当時、電卓を主力商品としていた「ビジコン」の技術者で、自社の電卓に搭載するMPUの共同開発についてインテルと交渉するためだった。 当時、OA機器の花形だった電卓にLSI(大規模集
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