佐賀大(佐賀市)で実施された大学入試センター試験で、歩行障害のある受験生が本来の試験会場ではない教室に案内され、開始が1時間以上遅れていたことが17日、分かった。受験生は休憩時間を短縮して全ての科目を受けたが、大学側は公表していなかった。 佐賀大によると、受験生は佐賀市内の高校に通う女子生徒で、事前に障害者用トイレなどに近い教室で他の受験生と一緒に試験を受けられるよう申請していた。だが、試験当日の14日に会場整理員が別室に誘導し、生徒を1人で放置。試験開始10分後、問題が配られないことを不審に思った生徒が外にいた係員に訴え、不手際が発覚した。 佐賀大は入試センターと連絡を取った上で時間を組み直し、女子生徒に対し1時間5分後に試験を開始。80分の昼休みを45分に短縮するなどして帳尻を合わせた。試験2日目の15日は、本来の会場で他の受験生と一緒に受けさせたという。