いよいよ明日4月2日から「改正高年齢者雇用安定法」が施行される。平たく言うと、今まで定年は60歳だったのが、本人の希望があれば65歳まで会社で勤務することができるようになるということ。 リタイア後の蓄えが多いにこしたことはない。これで老後の生活も一安心というもの。 が、現実はそんなに甘くない。 『65歳定年制の罠』という新書が3月20日に発売された。著者の岩崎日出俊は1953年生まれ。JPモルガン、メリルリンチなどの名だたる投資銀行に勤めた後、現在は経営コンサルタント会社の代表取締役という人物だ。 本書によると、実はこの法律、ほとんどの場合が定年を65歳まで延長することを意味するものではないらしい。どういうことだろうか? そもそも法律では企業に対し、1.60歳の定年年齢の引き上げ、2.継続雇用制度の導入、3.定年制度自体の廃止の3つのうちひとつを義務づけている。そしてほとんどの企業が採用し