ファミコン世代の人間がテレビゲームをプレイしようとするとき、自然に頭に浮かんでくる言葉がある。その言葉とは、かの有名なゲームプレイヤー高橋名人の名言「ゲームは一日一時間」だ。「子どもはテレビゲームだけにのめりこむのではなく、もっと色々な遊びを経験する必要がある」という意志の元に生まれたこの言葉は、とにかくゲームをやりすぎることは良くないのだということを、当時の子どもたちに強く印象付けた。とはいえ、誰も彼もがこの言葉を守ったわけではない。中にはテレビゲームに魅力に屈し、親からの冷たい視線や罵声を物ともせず、ひたすらテレビゲームにのめり込み続けた子どもも存在していた。『ゲームセンターCX』で古き良き時代のテレビゲームをプレイし続けている男、有野課長もそういった類いの子どもだったのかもしれない。 今作は、例年通り『24時間テレビ』が放送された2009年の某日、同じく24時間かけて一本のテレビゲー