任天堂の技術者がどのような考え方で家庭用テレビ・ゲーム機を開発してきたか。1983年の「ファミリーコンピュータ(ファミコン)」発売に至る開発ストーリを連載する。第1回は,テレビ・ゲームが米国で産声を上げた1960年代からマイクロプロセサを搭載したゲーム機が登場した1970年代半ばまでを追う。1975年末ころ,米General Instrument(GI)社がテレビ・ゲーム専用LSIの外販を始め,米国では年間300万台の市場が生まれた。(本記事は,『日経エレクトロニクス』,1994年1月31日号,pp.125-130から転載しました。内容は執筆時の情報に基づいており,現在では異なる場合があります) RISCチップを搭載し,3次元グラフィックス機能を強化した次世代テレビ・ゲーム機の開発に拍車がかっている。松下電器産業やソニーといった大手家電メーカの参入が相次ぎ,第2の任天堂を目指す競争が激化し