フィンランドがベーシック・インカムを導入するのでは? という観測が流れ話題になっている。 どうも、この話まだ検討中の内容にすぎないということで、この社会実験の実現はまだまだ先のことになりそうなのが残念ではあるけれども。 ベーシック・インカムと聞くと直観的に正しくないと感じてしまったり、究極の社会主義のように思ったりする向きもあるようだ。しかし、ベーシック・インカムには合理的な基礎があることはもっと知られて良いのではと思う。 負の所得税という言葉を聞いたことがあるだろうか。これは文字通り最低の所得税をマイナス(すなわち所得水準が低い人々には給付)する政策で、リベラルの巨人ミルトン・フリードマンが提唱した政策だ。負の所得税の考え方は現在では給付付き税額控除という形で様々な国で採用されている。 ベーシック・インカムは累進的な所得税と組み合わせることで、事実上の負の所得税として機能することが知られ