一昨年の紅白歌合戦。内山田洋の追悼として、前川清とクールファイブが20年ぶりの競演を果たし「長崎は今日も雨だった」を歌った。亡き人を悼む思いやりに満ちた競演は、どれだけ歳月を経ても変わりようがない《バンド・サウンド》としての底力を思い知らせる、それはもう、本当に素晴らしい、洋の東西を見渡しても近年まれに見る感動的なリユニオンだった。この曲は、まさに和製「イン・ザ・スティル・オブ・ザ・ナイト」。なんて美しい曲なのだろう。クールファイブは日本のファイブ・サテンズだ!と思った。 当初は一夜限りの再結成と謳われていたが、そのステージ上で何かが生まれたことを確信したのは視聴者だけでなく、前川清とクールファイブの面々も同じだったようだ。この競演をきっかけに、昨年(と言っても昨日までの07年)は前川清&クールファイブとして、これまた20年ぶりのレコーディングが実現。2枚のシングルがリリースされた。そして