アルバイトの一人がよく遅刻をするようになった。彼は毎日夜遅くまで残業し、寝る時間が少なかった。だから、いつもギリギリに走りながらやってきてタイムカードを押していた。そして間に合わず1分、2分の遅刻になった。 彼が、1分の遅刻をしても、それ以上に遅くまで頑張っていたのは分かるのだが、1分でも遅刻は遅刻だ。少しぐらいはいいかと許していたら周りに示しがつかない。 遅くまで頑張っている彼に、「たかが1分の遅刻」と思うと、ためらう気持ちもあるが注意した。 「最近遅刻が多くないか?」 「いつもギリギリに来るから間に合わないんじゃないか?」 「それなら5分早く来るつもりで来たら遅刻は防げるんじゃないか?」 私の言葉に彼は「そんなことは分かっています」と怒り、事務所を出て行った。その後、彼は私とすれ違っても目を合わさなくなった。そしてアルバイトのシフト表から自分の名前を斜線で引き消した。 恐らく「こんなに