ブックマーク / tonntonn.hatenablog.com (97)

  • じゃれ合う二人 - お気楽日和

    夫がワインを買って帰ってきた。 ただいまと一緒にスーパーの袋の音がカシャカシャいった。 「ワイン買ってきちゃった」 「昨日も飲み会だったから平日は飲まないんじゃなかったけ」 「そうなんだけど、飲もうと思って。あ、トンさんと息子のビールとアイス、買ったから。ほら、これ、トンさんのアイス、好きな奴」 「あら、そうそう、これ、好き」 目先のアイスについ。 「騙されんな、そうやって話題逸らしてるだけだそ」 息子がするどく話をもとにもどす。 「飲まねえっていったら飲まねえんだよ、アイスなんかでごまかすな」 ヒーン、と照れ笑いをしながら「トンさん、アイス、ここに入れたから、買ってきたから」と冷凍庫にしまう。 「恩着せがましいんだよ」 息子はいちいち手厳しい。 まあ、絶対ダメといっても飲む気分で帰ってきたんでしょう。それをパチンと消されたらシュルルルルと気持ちが沈むでしょうよ。 隠れて飲まれるよりはいい

    じゃれ合う二人 - お気楽日和
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    torus1 2019/06/15
  • あのおっさん - お気楽日和

    そして、熱を出し続けている。 日曜の朝、息子は朝から例によってアルバイト。5時に家を出た。 「かあさん、母さん」 声に目を開けると息子が覗き込んでいた。 「それじゃ行ってくるから」 普段からとりあえず私が寝ていても出かける時には声をかけて行ってくれと頼んでいる。いつもは起きた気配を感じながらウトウトしているので「あ、行くのね」という感じだが、今朝はすっかり状況が飲み込めていなかった。 ガバッと起き上がり 「なに?何?どこ行くの?今何時?」 「バイトだから。5時。・・・大丈夫?」 「・・・あ。あー・・・。そうか。ご飯・・」 「もうべた。それじゃ行ってくるから」 そこからもう一回寝入って起きたのが9時だった。 夫は昨日、お初のゴルフで4時起きで宇都宮に行った。ほんとにもうと思いつつ、勝手に行けよというのも忍びなく、起きて簡単な朝ご飯を用意しながら洗いあがっている洗濯物を干していた。そこに夫が

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    torus1 2019/06/09
  • ホッとケーキで - お気楽日和

    息子が弱気になりかけている。 俺は大手企業なんかは受けない、自分が当にやりたいことを仕事にするんだ。 いいんじゃない。自分の悔いのないようよく考えて決めれば。 親父は大手の企業のほうが安心だみたいなこと言うけど、俺はサラリーマンにはならない。 いいんじゃなーい。 それがいよいよ三年生の春になり学校でもダイレクトメールでも就活生として揺さぶられると、だんだん現実の生活と照らし合わせる事項が多くなる。好きだけで選んでも、その好きはずっと保つのか。給料は。残業は。ボーナスは、休暇は、社風は。そして、自分の可能性ってどこにあるんだ。そもそもあるのか。ああ、おれ、就職できんのかなあ・・・。 心が弱り始めると風邪をひく。 「なんか、喉がものすごく痛い」 今朝5時。アルバイトに行く息子に久し振りに朝を作った。 「それ、俺の?」 「そだよ」 ホットケーキ。冷蔵庫のポケットに使いかけがいい具合に半量残っ

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    torus1 2019/06/02
  • うちの奥様お口が悪い - お気楽日和

    「ごちそうさま。ありがと、美味しかった。これ、吉野家でべたら500円とるよ」 鮭と納豆、トマトとイチゴに浅蜊とキャベツの味噌汁。 「失礼な、500円なんて」 「あ、違う違う、もっとするする、700円くらい」 「じゃ、置いてけ」 「え?」 「700円、置いてけ」 「ヒェーン」 階段上がって着替えて降りてきて玄関でを履く。 「あ、ありがとピカピカ」 英語のCDを聞くために、耳にイヤホン突っ込んでそう言う。 「じゃ」 出勤前、ハグをするのがなんとなくの習慣になっている。愛情表現というよりはガシッと肩を抱きあい、背中を叩き気合をいれる。 外国の男同士の挨拶のようなエールの交換のようなものだ。 「はずせ」 「へ?」 「その耳に入れてるイヤホン外せ」 耳から英語教材のフレーズが溢れてる。 「だってこれ、いろいろ準備がややこしいんだもん、コードが絡まって」 「じゃ、その英語の女性とハグすればいいじゃ

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    torus1 2019/05/17
  • 五月のイチゴ - お気楽日和

    イチゴ5つで1日分のビタミンC があるんだよ。 ほんとか嘘か、実家ではそういうことになっていた。 息子が風邪をひいた。 朝の皿に取り分ける。 イチゴのパックはなぜか上の段に大きいの、下の段には小粒で赤いのが詰まっている。 夫の皿に大きいのを三つ。 息子の皿には中くらいを5つ。 「あ、僕の、大きい」と喜ぶ父さん。 「俺の方が多い」と張り合う息子。 ふふふ。 実はイチゴは、このパックの下の段にある、 小粒でちょっと熟れすぎちゃったかなと 先っちょがうっすらピンクに柔らかくなり始めているのが 一番美味しいんだよ。 そしてそこは 母がべる。

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    torus1 2019/05/15
  • お食事 - お気楽日和

    母の日だからあなた旦那さんとお事してきなさいよ。予約しておいたから。 そう言っていただいたものの、夫は今日もテスト、テストが終わってからもう一度出直すのもあまり気乗りしない人。 「そんならそれを私からの母の日にするから二人で行こうよ」 と逆に母を誘った。 あなたたち夫婦はイベントをしないが、そういう時間も少しは作る練習をしないといけないと言っていたのも急に引き下げ 「あら。そう?そうする?」 と即決した。 それが今夜。 如水会館の中のレストランで令和記念のプチディナーが期間限定で用意されているらしく、それをいただきにいく。 如水会館。神保町にある。 結婚前まで住んでいた神保町は私にとっても母にとってもほぼ地元とも言える。 何を隠そう私が結婚式を挙げたのも、この如水会館である。 二人の思い出のレストランでたまにはしっとり事でもしてくればいいのにという心遣いだったろうが、親にお膳立てされ、

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    torus1 2019/05/13
  • 78歳 - お気楽日和

    昨日は母の78になる誕生日だった。 9日。 「明日うちでお祝いしようかと思うんだけど、どうだろ」 「いいよ、何?お寿司?お鍋?わかった予定入れておく、何時に帰ればいい?」 鈍感さと鷹揚さと優しさとサービス精神。 この人のこういうこだわりのなさに当に救われる。 「じゃ、ちょっと言ってくるね」 母のところに行くと一人、テレビを観ていた。 「あのさ。明日、お姉さんお休みなんでしょ、うちに夜ご飯べにいらっしゃいませんか?」 怪訝そうな、ちょっと構えた様子でこちらを見ずに答える。 「いいけど・・?何で?」 「お誕生日じゃない」 あぁ・・さも今思い出したかのように面倒くさそうに言う。 「いいけど・・・。大丈夫なの?」 「大丈夫だよ、息子もちょうど学校早く終わるし、みんな揃うから。お祝いしようよ」 「いいけど・・・何じ?」 もう可愛くない。決して浮かれた顔を見せまいと。 私も手を抜きたいからお寿司と

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    torus1 2019/05/11
  • 整わないままの日々 - お気楽日和

    連休の後半あたりからボチボチおかしいなと感じていたが、やはり張り切りすぎたようで、明けたとたん、調子がよろしくない。 不調を感じると、まずは隠してきた。 言ってみたところでこちらが望むような具体的手助けをしてもらえることもないし。 一つ一つ事細かに指示を出してやってもらうのも、なんだかすごく口うるさいようで、めげてしまう。 相手もはじめは気分良くやってくれるが、あんまりそれが重なると「めんどくせえな」と表情に出る。そしてその表情を見て、更に私は落ち込み悲しくなる。 この一連のことを何度か経験して、言わなくなった。 心の中でヤバイヤバイと思いながらもなんとか表面上、通常モードでいようと孤軍奮闘し、それで乗り切れる時もあるし、自滅ということもある、というのがこれまでであった。 ホウレンソウ。 夫が息子に話しているとき、「社会に出たら報告相談連絡は大事だ」と言うのをふむふむと聞いていた。 「いき

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    torus1 2019/05/09
  • 草をむしりながら - お気楽日和

    ジャガイモと玉ねぎと牛乳のスープを作ったが味が決まらない。 ジャガイモとタマネギをコンソメと水で煮立ててそこに牛乳と塩を入れるだけのもの。 あっさりしてるのにちょっとこっくりしてて好きなのだが、いつも味が定まらない。 うん、これ。というのにドンピシャくるのは5回のうち一回くらいで、やり方も材料も水とコンソメの量も同じにしてるのに何が違うんだろう。 決まった時はたまらなく美味しくて、あまったのを冷蔵庫にしまっておいて翌朝、冷たいまんま飲むのがたまらなく楽しみになる。 ちょっと胃が疲れているのであれをべたいと作ったのだが今日もハズレてしまった。 塩加減か。牛乳の量か。いつもと同じ分量に少し付け加える。 求めていた方に近づいたような、でもピントがずれたような。 牛乳が増えたぶん、コンソメか。 ほんのひとつまみパラパラやったら味がとがる。 ジャガイモをチンして少し追加し、丸くしようと試みる。 丸

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    torus1 2019/05/06
  • なりふり構わず元気になってやるんだ - お気楽日和

    昨日、母と姉と夫、息子、私と揃ったとき、それぞれの考えがうまく折り合わず、一瞬、白熱した。 それぞれの想いもわかるし、誰も悪くないのだけれど、お互いの自己主張をし合っているときの争いに似た空気になぜだか反応してしまい悲しかった。 夫と息子の言ってることもわかる。母の言い分もそうだろうなと組んでやりたい。姉は姉でクールに言っているけど音がわかるから余計に叶えてやりたいなぁと思う。 憎み合っているわけではないけれど、こりゃずっと平行線だなとわかるから、黙ってただただその場にいるだけにした。 割り切ってそうしているつもりなのに、なんであんなに悲しかったのか自分でもよくわからない。 よくわからないけど、なんか私は悲しいんだと思い、話し合いが終わって家に戻ると、すぐ寝た。 目が覚めたら悲しいまんま。 夫に話した。 誰も悪くないし、昨日の話し合いはあれはあれで有意義だったと思うのになぜか悲しい。 な

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    torus1 2019/05/03
  • 10連休の中間報告 - お気楽日和

    なんとなくお疲れモードだったと気づく。 しんどいのが基モードみたいなところもあって、ちょっとやそっとのことでは良くあることだと適当に受け流す。 連休に入ってから家族全員の時間が見事にずれている。事以外それぞれ勝手にやっているから特に私が忙しくなっているわけでもないのだが、なぜかこう、もやもやっと呼吸が浅いような調子の狂う日々。 長らくの単身赴任と人事異動、新しい部署での一ヶ月、張り詰めていたものを緩ませてあげたいと、好き勝手に過ごす夫を、まるで風邪をひいた小学生が学校を休んで家にいるときように、優しく見守り。好みの事を用意しては喜ぶ顔を見て満足していたのも始めの3日だけ。 10連休開始4日目の、昨日30日には早くも「悪いけどお皿洗ってよ」などと言って夕飯後寝転ぶ始末である。 私の慈愛の懐もこの程度かよ。我ながら呆れてしまう。 でもいいのさ。だからといって、いたらぬ自分を戒め教育もしな

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    torus1 2019/05/02
  • 2番じゃやだ - お気楽日和

    単身赴任で夫が家を出た時、息子は大学合格が決まった入学前だった。 そのころは「親父キモイ」といいながらも毎年二人で、春の劇場版コナンを観に行くのが恒例となっていた。 小学生の頃からコナンが大好きになり、全巻自分のお小遣いで買い揃え、自分でも漫画を書き、アニメは毎週録画し、映画があると父さんと二人で観に行ってパンフレットとポップコーンを買ってもらう。 反抗期になっても、コナン映画だけはついていく。 何しろ、チケットも、パンフレットもグッズもお金を出してもらえる。 夫は夫で、映画は観ずにすぐ寝るくせに、愛する息子とのコミュニケーケーションが嬉しくて毎年楽しみにしていた。 高校三年までのその甘い思い出を、夫は当然今もそうであろうと今年も息子にラブコールする。 しかし、浦島太郎じゃないけれど、息子はこの2年の間に当たり前ではあるが成人し、バイトで収入も得るようになっている。 「おい、コナン、行くか

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    torus1 2019/04/27
  • お気楽日和 - お気楽日和

    書かなきゃ書かなきゃと、焦るようになっていたことに気づく。 ヤダ私。息抜きのつもりで始めたことなのに。 自分のお楽しみが、ノルマみたいになってる。 また悪い癖が。ぜんぜんお気楽じゃないや。 生活のなかでふと、誰かに聞いてもらいたいなということを誰かに書く手紙のように。 そんなふうにやりだしたはずなのに、いつからか子供の夏休みの日記のようになってる。毎日書かなきゃとブログ脳になってしまっているじゃないか。 生活ありき。 私のブログは日々の暮らしの中でふと誰かに「あのね」と聞いてもらいたいことをつぶやくところ。毎日の暮らしを切迫してどうする。 一日が始まる。 今日はどんな日になるのかな。

    お気楽日和 - お気楽日和
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    torus1 2019/04/23
  • 訳わからんことを叫びまして - お気楽日和

    ちょっと狼狽えている。 昨夜、夜更けに一度目が覚め、なんとなくiPadはてなを覗いた。 あ、こんな記事書いてたんだっけな。公開するのをためらって保存してだんた。 まぁ、いっか・・・。 あれは夢だったっか。 とブログを立ち上げると、堂々とアップされている。げ、現実だったか! 削除しようとするともうすでに読んでくださってコメントを残してくださってもいる。 ううう。 昨日の記事は、もっと他のことを書くつもりでパソコンを立ち上げたのに、なんでかあんなことを勝手に打ってしまった。自分でもキーポードを打ちながら、え?あれれ?私、そんなこと考えてたの?と成り行きを見守るような感じだった。 とりあえず一通り放出しきったようなので、下書きに保存したのだった。 なんだかその瞬間だけ自分が二つに別れたような、意識がしっかりしてないようで離れたところでもう一つの自分がそれを見ているような・・・。 時々そんなこと

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    torus1 2019/04/14
  • それぞれのおこだわり - お気楽日和

    昨年末に亡くなった祖母のお墓詣りに行った。 母と二人、1時間ほど電車とバスを乗り継ぎ行く。 渋谷でお寿司かお蕎麦をべてからいこうと言うのを「ここで良いじゃない」と地下のコーヒーショップで厚切りチーズトーストを並んでべた。 ふと見ると、トーストの耳の部分だけ、外して皿に積み上げている。 そうだった。この人はパンの硬いところは残す。サンドウィッチも、トーストもそうする。パンは柔らかくてフワフワしていないといけない。トーストは中の白い部分にバターやチーズがたっぷり乗っているのが好き。クロワッサン、デニッシュが好き。 「だって口の中がモサモサするんだもん」 ベーグルや全粒粉のパンのように噛めば噛むほど味が出るようなものが好きな私は、積み上がった耳が気になる。 トーストは耳が一番美味しいんだよ。 「ちょっと頂戴」と以前、何度かもらおうとしたことがあったが、「およしなさいっ、汚い」と、ものすごい勢

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    torus1 2019/03/20
  • 行きはヨイヨイ帰りは怖い - お気楽日和

    日曜の朝、今日も部屋を片付ける。 夫の荷物が戻ってくるので搬入しやすいようにしておきたいのだが、どうも出て行った時よりもリターンの方が量が多くなりそうだ。 単身赴任が決まった時に母が言った。 「お父さんのベッドがまだうちにあるから、嫌じゃなかったら持って行ったらどうかしら。使い終わったら向こうで処分してくれればいいから」 18年前に亡くなった父のセミダブルのベッドがそのまま二人の寝室に置かれていた。捨て難かったのだろう。2年ほどしか使っていなかった。今の家を建てて引っ越してきた時に買ったが、その時は既に癌が再発していた。父は最期の時期をこの家で過ごした。 母の良かれと思っての提案を夫に伝えるのに、少々戸惑った。死んだ人の使っていた、それも義父のベッドなんて、一人暮らしの地に持っていけと言うのは如何なものか。私だったら抵抗がある。 「婿さんに聞いてくれた?なんて言ってた?」 急かす母に返事を

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    torus1 2019/03/18
  • よきにはからえ - お気楽日和

    夫が戻ってくることを知らせると母はたいそう喜んだ。 「嬉しい。涙が出ちゃう」 そういって当に目に手を当てる。あらまあ。そこまで親身になってくれていたんだ。 「これからリフォームの話進めるのにアナタだけじゃ頼りにもならないし。これで安心だわ」 あ・・そっち。でもまあそれでも我が夫のことは頼りになる大人として認めているのだと、なぜか私が得意になる。 その夫が昼休みに電話をしてきた。 「あのさ、引越し業者は決まったんだけど今、タイトみたいで日程がさ・・あ、タイトっていうのはさ・・」 「わかるよ、業者さんのスケジュールが混み合っているって意味でしょ」 「あ、そうそう。わかる?そうなんだけどね・・荷物の送り出しは月末にできるんだけど受け取りが一週間後の平日になる可能性があるみたいなんだよね、大丈夫かね・・やっぱりあれ、もう少し先にして土曜に届くようにしてもらった方が無難かね、週末なら僕も家にいるか

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    torus1 2019/03/13
  • 磁石男 - お気楽日和

    夜、寝るとき、同じ部屋の中にもう一人いて、「おやすみ」と言い、私もそれに「おやすみ」と言ってベッドに潜り込む。 朝、トイレに行こうとベッドから降りると「おはよう」と声がした。 一緒にいる暮らし。 それが特別な効き目があるわけでもないけど、なにか違う。 砂漠の中に立っていたところに磁石が転がってきたような。 自分の位置を見失わないお守りが手元にある安心感。 樹木希林さんがご主人のことを「私の重し」だとおっしゃっていた。 よくも悪くも柔軟であらゆる発想から行動を起こす人間だから、それを引き止める「重し」のような存在が自分には必要だと思ったとういう意味のことを話しておられた。 私にとって夫は磁石。 こっちに進めとは言わないけれど「今、ここにいる」と自分の位置が見えてくる。 そうか、私は今、ここにいるのか。 今日読んだに【実際に生きるときこれからなにが起こるか知りません。人生で何が起こるかは決ま

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    torus1 2019/03/03
  • 告白 - お気楽日和

    私が恐れているものの正体が見えた。 夫がいて息子がいて 二人は私にとって文句なくいい奴らで、絶対の味方で愛し合っている。 なのに不安がつきまとう。 外で誰かにからかわれ傷ついて帰って泣きべそかいていたら笑われた。 喧嘩して帰ってきたら怒られた。 迷子になったら愚図と言われた。 あんまりだと怒ったら癇癪持ちだと呆れられた。 かわいいよって言って欲しかった。 いい子だね、ありがとねって言われたかった。 ダサい。デブ。バカ。役たたず。 娘だから軽口言っても大丈夫と言ってただけのその言葉が未だに私を脅かす。 そのまんまでいないほうが悲しくなることが減った。自分を丸出しにしているようでしていない。 ふざけているように見せながら常に親の反応にアンテナを張る。 一番辛いとき、味方でいてくれなかった。 「誰がなんと言おうと私はあなたの味方よ」と言ってほしいとき、「あなたがおかしいんじゃないの」と流された。

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    torus1 2019/03/01
  • だれでも簡単はわたしには通用しない件について - お気楽日和

    Mashleyさんというブロガーさんがパンを作った記事を読んだ。 なんか簡単そうに見えて自分でも出来るような気がして、つられて作ってみた。 簡単そうにみえたんだよぉ。 紹介してくれたブログにアクセスしてみたら、30分でできるとあるし。 30分か。それはいい。簡単か。よし、やってみよ。 「なんか腹減っちゃって、昼飯2時っていったけど、もう少し早くていい?」 さっき、レンジで「なんちゃってオムレツ」を自分で作ってべたばかりの息子が二階から降りてきた。 ちょうどいい。ちらりと時計を見て 「1時前には用意してあげるよ」 「ラッキー」 二階に駆け上がっていった。 お昼は焼きたてパンと作り置きのシチュー。素敵じゃないか。 計量して、捏ねて、捏ねて。 イースト菌のこの匂い、大好き。パン作ってますっていう、幸福のかおり。 手にベタベタくっついて、うまく捏ねられない。 ベタベタというより、ネチョネチョして

    だれでも簡単はわたしには通用しない件について - お気楽日和
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    torus1 2019/02/27