ブックマーク / number.bunshun.jp (272)

  • 長期政権の後任監督は難しい?仙台・手倉森誠の理想的な去り方。(飯尾篤史)

    J1初年度の苦戦、東日大震災など、平坦な道ではなかったが、仙台・手倉森元監督は着実に成果を積み上げてきた。リオ五輪でもその手腕に期待が集まる。 各チームが新戦力の獲得を続々と発表している。 天皇杯4強を除くチームのファン・サポーターは早くも新シーズンに向け、期待で胸をふくらませていることだろう。 もっとも、新監督を迎え入れるチームのファン・サポーターなら――それがJリーグで初めて指揮を執る外国人監督であればなおさら――そこに少しばかりの不安が混じっているかもしれない。果たして我がチームは、どのように生まれ変わるのだろうか、と。 天皇杯のベスト8でFC東京に敗れたベガルタ仙台も、そんなチームのひとつだ。 6年間指揮を執った手倉森誠監督がU-21日本代表監督に就任するために退任し、来季はオーストラリア人のグラハム・アーノルドを招くことが決まっている。 「監督業は3年がひと区切り」 欧州の3大

    長期政権の後任監督は難しい?仙台・手倉森誠の理想的な去り方。(飯尾篤史)
  • 8試合で7ゴール、1トップが天職か。「シンジ」を岡崎慎司の代名詞に。(ミムラユウスケ)

    岡崎はハンブルガー戦で2ゴールを決め、これはシーズン3度目の1試合複数得点。欧州でプレーする日人としては初の記録だ。『ビルト』紙はこの活躍ぶりを「オカザキの獲得は掘り出しものだった!」と報じた。 信じれば道は開けるということだろうか。 2011年夏、シュツットガルトでの最初のシーズンを終えた岡崎慎司が、長友佑都と日のバラエティ番組に出演した際、ドイツ人から「シンジ・カガワ?」と聞かれた際に、「ノー、ノー、シンジ・オカザキ」と返すのが当たり前となっていると答えて、笑いを誘っていた。当時ドルトムントでプレーしていた香川真司の知名度はドイツでは圧倒的だった。 あれからおよそ2年半がたった――。 昨シーズンはシュツットガルトでのリーグ戦でわずかに1ゴールしか決めていなかった岡崎が、爆発している。 2013-'14シーズン前半戦の最後の試合となった第17節のハンブルガーSV戦でも、1トップとして

    8試合で7ゴール、1トップが天職か。「シンジ」を岡崎慎司の代名詞に。(ミムラユウスケ)
  • 村上と鈴木の抱擁、織田の激励……。ライバルというより、チームとして。(松原孝臣)

    ジャンプの転倒で手から流血しながらも、全力で演じきった高橋大輔。ソチ五輪代表選考会では、満場一致での選出となった。 12月21日から23日にかけて行なわれた全日選手権が終わり、24日にはソチ五輪の日本代表が決まった。おそらく大会のレポートは色々なところで目にする機会も多いだろう。少し角度を変えて振り返ってみたい。 大会の期間中、リンクの外でいくつか心に残る場面があった。 その一つは、女子ショートプログラムのあとのことだった。ミックスゾーンでの取材が終わり、引き上げようとする村上佳菜子と、これから取材を受けようとする鈴木明子がばったりと鉢合わせした。その途端、村上は涙顔で、鈴木は笑顔で、しばらくの間かたく抱き合っていた。 「なんで?」 そんな声が聞こえた。 戸惑いの理由はなんとなく想像できる。代表選考をめぐっての争いの中、ライバル同士なのに……というところだと思う。 また会場にいるときは気

    村上と鈴木の抱擁、織田の激励……。ライバルというより、チームとして。(松原孝臣)
  • 強さ、立地、条件、注目度、日本人。田中将大、移籍を巡る“五大要素”。(生島淳)

    メジャーでの評価は、過去の日人投手と比べても最高級。その期待に応えるためにも、環境の選択は慎重にしてほしい。 田中将大のポスティングによるメジャー移籍がようやく決まったが、楽天にとってはまったく気の毒としかいいようがない展開だった。 来は50億円以上の損失補てんが見込まれていたのに、新ポスティング制度の締結にあたって、メジャーリーグ側はまったくなんの根拠もなしに20億円という額を提示してきた。 田中の移籍のことを考えると、日側はそれを唯々諾々と従うしかなく、楽天に選択肢はなくなっていった。 容認の発表まで時間がかかったのは、来季の戦力をどうするのか、金銭、戦力面での損失を最小限にするためにはどんなことが必要なのかを研究していたと思われる。 すでにケビン・ユーキリスの獲得を発表しているが、今後、楽天が先発の補強をどうやっていくのか、注目したいと思う。 田中は何を重視するのか? さて、気

    強さ、立地、条件、注目度、日本人。田中将大、移籍を巡る“五大要素”。(生島淳)
  • 米国内で過熱する田中将大の高評価。前例から考える、1年目の成績は?(菊地慶剛)

    WBCでは実力を発揮できなかった田中だが、この挫折を糧に2013年シーズンは快進撃を見せた。WBCでは苦しんだメジャー球を、今度こそ克服してほしい。 12月25日、楽天はMLB、NPB間の新ポスティングシステム合意に伴いメジャー挑戦を表明していた田中将大投手の移籍容認をついに発表した。 第一報は日ばかりか、米国でもMLBや米国最大のスポーツ専門TV局のESPNなどが続々とツイッターや公式サイトで発信。改めてこのオフでの田中の注目度の高さが浮き彫りになった。 これにより田中の新たな所属先が決まるまでは、日米メディアによる田中フィーバーが巻き起こることになりそうだ。 新ポスティングシステムによりチームが受け取れる譲渡金が大幅に削減されたことで、楽天の出方が注目されてきたが、結果的に田中の意思が尊重される決断となった。個人的に楽天の判断は正しかったと考えている。 2013年シーズンの田中と楽天

    米国内で過熱する田中将大の高評価。前例から考える、1年目の成績は?(菊地慶剛)
  • 田中に唯一の黒星をつけた男。菅野智之は繊細な指先で勝負する!(鷲田康)

    シリーズ第2戦でフォークを投じる菅野智之。シーズンでは13勝6敗、防御率3.12と、ルーキーながら上々の成績を残した。 24勝無敗――。 楽天・田中将大投手が作ったこのプロ野球記録は、おそらく今後、だれも破ることのできないアンタッチャブルレコードとして球史に残るはずである。 そしてこの無敗記録がさん然と輝けば輝くほど、もう一つ、その田中に昨年、唯一の黒星をつけた投手の存在感も、また大きくクローズアップされるものとなるはずだ。 楽天が王手をかけた日シリーズ第6戦。日一へ満を持してマウンドに上がった田中の前に立ちふさがったのは、巨人の菅野智之だった。 第2戦でも同じ顔合わせで投げ合った両投手。そのときは巨人打線を3安打1失点と、ほぼ完璧に抑え込んだ田中に軍配が上がっている。 ところが、誰もが田中の力投で楽天が日一の座を手中におさめると思っていたこの第6戦は違った。今度は菅野が、あの無

    田中に唯一の黒星をつけた男。菅野智之は繊細な指先で勝負する!(鷲田康)
  • 3割打っても容赦なし!鷹の1番・中村晃の正念場。~内川らとの競争に打ち克て!~(永谷脩)

    昨シーズン、チーム打率リーグ1位ながらクライマックスシリーズ進出を逃したソフトバンクは今オフ、王貞治球団会長の言葉通り「現場が言い訳ができないような補強」を行なった。 たとえば秋山幸二監督が昨季合格点を与えた一人に、一塁を守ることも多く、打率3割7厘、5塁打、出塁率は3割9分2厘と、1番打者として申し分のない成績を残した中村晃がいる。帝京高時代から素質は注目されていたが、プロ6年目にしてようやく結果を残した男だ。だが、その中村にすら来季の定位置は保証されていない。 オリックスから、昨季3割をマークし、2年連続24塁打を放った李大浩を獲得。また、キューバ出身でメキシカンリーグの元首位打者・カニザレスも加入。2年目を迎えるラヘアも、日野球に馴れればブレイクの可能性を秘める。加えて元三冠王の松中信彦に、一塁にコンバートされる吉村裕基と、5人のライバルが正一塁手を争うことになるため、中村は秋

    3割打っても容赦なし!鷹の1番・中村晃の正念場。~内川らとの競争に打ち克て!~(永谷脩)
  • 「GKは、日々の積み重ねが出る」権田修一が語る、代表での“役回り”。(二宮寿朗)

    ザックジャパン唯一のA代表キャップである、東アジア杯でのオーストラリア戦。ロンドン五輪でのベスト4にも貢献し、次世代のゴールキーパー筆頭が権田であることは多くの人が認めるところだろう。 陽の当たらない日陰にいる。 しかし光の恵みはなくとも、栄養分を探して必死に咲こうとしている花がある。ザックジャパンという花壇において、目立たないなかでも凛としたこの花の存在が壇全体の力というものを引き上げているように見えることがある。 ザックジャパンの帯同取材を続けてきて、控えゴールキーパーである権田修一の姿が目に入るたびに、そんなことをふと思ってしまう。 実質、三番手のゴールキーパーだと言っていい。川島永嗣、西川周作に次ぐ立場で、チームの立ち上げから継続的に招集されながらも出場したのは東アジアカップのオーストラリア戦(2013年7月25日)わずか1試合に過ぎない。 とはいえ、モチベーションは常に高く保って

    「GKは、日々の積み重ねが出る」権田修一が語る、代表での“役回り”。(二宮寿朗)
  • 清原、秋山、石井を越えるその才能。中村剛也が60本打てないはずがない。(中村計)

    復帰直後から豪快なスイングでホームランを見せた中村剛也。万全で挑む来シーズンは何アーチを放つのだろうか。 さすがに遅すぎた。 2012年秋に左ひざを手術した西武の中村剛也が戦線復帰を果たしたのはシーズン終盤、9月6日のことだ。そのとき、すでにヤクルトのバレンティンは52のホームランを量産していた。 まだ、6月下旬――。 「交流戦明けで復帰できていたら、ホームラン王を獲ると思ってたよ。ただ、オールスター明けだと難しい。でも調子よかったら、わからんよ。今年のボールだったら」 そう話していたのは、西武の前バッテリーコーチ光山英和だ。その時点のホームランダービーはDeNAのブランコとバレンティンがトップで、25で並んでいた。 光山は続けた。 「今まで清原(和博)とか、秋山(幸二)さんとか、石井(浩郎)さんとか、いろんなホームランバッターを見てきたけど、ホームランを打つことに関しては、あいつが

    清原、秋山、石井を越えるその才能。中村剛也が60本打てないはずがない。(中村計)
  • <育成のキーマンが描く世界戦略> 吉武博文 「ボランチが10人でも戦える」(浅田真樹)

    相手がほとんどボールに触れることさえ叶わず、 圧倒的なポゼッションを誇った'13年のU-17代表。 常に主導権を握るサッカーを国際舞台で実践してみせた。 「日にしかできないスタイルで勝負する」と語る 指揮官の言葉から、世界での戦い方のヒントを読み解く。 南国・沖縄とはいえ、12月ともなると時折吹き込む風は冷たい。見学に訪れている人たちにもダウンジャケット姿が目立つ。 とはいえ、ピッチ上は別世界だ。 「もっとテンポを上げて!」 U-15日本代表候補キャンプには、熱気をもたらす大きな声が絶え間なく響く。 声の主は、監督の吉武博文である。 吉武は過去2度、U-17日本代表を率いてU-17ワールドカップに出場。'11年大会ベスト8、'13年大会ベスト16と、いずれもチームを決勝トーナメント進出に導いた。 だが、注目すべきは結果だけではない。吉武に率いられたチームは、ポゼッションで相手を圧倒。常に

    <育成のキーマンが描く世界戦略> 吉武博文 「ボランチが10人でも戦える」(浅田真樹)
  • 縮小均衡ではなく、拡大均衡を!ヴィッセル・J最年少社長の野望。(並木裕太)

    清水克洋社長は、マッキンゼーからヴィッセル神戸に入社した変り種。中学・高校とサッカーをしてきた元サッカー小僧でもある。 最終節までもつれたJ1優勝争いや、昇格・降格をめぐる意地のぶつかり合いなど、2013年のJリーグは大いに盛り上がりました。 ただ、終盤こそ世間の注目を集めたとはいえ、1試合あたりの平均入場者数(17,226人)は前年をわずかながら下回り、シーズンを通しての集客増には課題が残る結果となりました。Jリーグ各クラブの収支(一昨年度)を見ても、J1・J2計40クラブ中16のクラブで営業利益がマイナス、つまり赤字に陥っています。やはり、ビジネス的な成功を収めているとはまだまだ言い難いのが現状なのです。 クラブの経営者はこうした状況にどう向き合い、どのように収支の改善を図ろうとしているのでしょうか。今回は、ヴィッセル神戸・清水克洋社長へのインタビューを通して、クラブの抱える問題点や経

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  • 大義名分すら破綻。Jリーグの愚策を問う。~2ステージ制はTVマネーありき?~(浅田真樹)

    Jリーグが2ステージ制の再導入について議論していた'13年夏ごろ、私は「2ステージ制+ポストシーズン」の賛否を問われれば、賛成の立場をとってきた。人気低迷などの要因を考えれば導入やむなし、と思っていたからだ。 だが、実際に発表された開催方式を見て驚いた。ここでは詳細を省くが、とてもこれには賛成できない。 私が当初イメージしていたのは、'04年以前に行なわれていたチャンピオンシップ。2ステージそれぞれの優勝クラブが最後に年間優勝を争うというものだ。 以前の方式では、たった2枚しかないチャンピオンシップへの出場権がそれぞれのステージにかかっていた。だからこそステージ優勝に重みがあった。 こちらは雑誌『Number』の掲載記事です。 NumberWeb有料会員になると続きをお読みいただけます。 残り: 586文字 NumberWeb有料会員(月額330円[税込])は、この記事だけでなく Numb

    大義名分すら破綻。Jリーグの愚策を問う。~2ステージ制はTVマネーありき?~(浅田真樹)
  • 日本代表の救世主は、J2経由のレフティたちか。~湘南、千葉、磐田の“隠れた逸材”~(浅田真樹)

    1989年生まれの丸山は今季、FC東京から湘南に期限付き移籍。41試合に出場し2得点とチームのJ1昇格に大きく貢献した。 左利きの人材不足。6試合で選手の見極めが行われた日本代表にあって、指揮官はこの問題に頭を悩ませているのではないだろうか。 アギーレは恐らく左センターバック(以下、左CB)、左サイドバック(同、左SB)、左インサイドハーフ(同、左MF)に左利きを求めている。J1でほとんど実績のない坂井達弥を左CBに抜擢したのが、それを物語る最たる例だ。また、来FWの田中順也を左MFで起用したのも、そうした理由からだろう。 実際、左サイドに左利きを置く効果は見逃せない。ザッケローニ時代を振り返っても、(右利きながら)左にボールを持ち出し、そのまま左足でフィードできる今野泰幸が左CBに入ると、攻撃はスムーズにスピードアップした。 こちらは雑誌『Number』の掲載記事です。 NumberW

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  • 「CBでは世界で通じないと痛感した」今野泰幸、ボランチで再び世界へ。(飯尾篤史)

    今シーズンの覇権を占う大一番が迫ってきた。J1リーグ32節、浦和レッズ×ガンバ大阪。かつて東西の雄として時代を彩った両クラブがタイトルを懸けて戦うのは、8年ぶりのことになる。 それにしても、G大阪がこの時期に優勝争いをしているなど、半年前に予想できた人が果たしてどれだけいるだろうか。 W杯の中断期間を迎えた時点での成績は4勝3分7敗の16位。それが今では17勝5分9敗、首位の浦和と勝ち点差5の2位につけている。1年でJ2に逆戻りしてしまうのではないかと危ぶまれていたことがウソのようだ。 ADVERTISEMENT チーム状態が劇的に好転した要因が、J1屈指の破壊力を誇る2トップにあるのは間違いない。4月の終わりにケガから復帰した宇佐美貴史と、7月に加入したパトリック。宇佐美がDFをぶち抜いて豪快なミドルを叩き込めば、パトリックは空中戦や裏への選択肢をもたらし、チームの攻撃の幅を広げている。

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  • 「カットインのポイントはふたつある」ロッベンが語る“必殺”のドリブル論。(豊福晋)

    アリエン・ロッベンを初めて生で見たのは、彼がPSVからチェルシーに移籍した年のことだから、今から10年ほど前になる。 小さくてひょろりとした青年は、ドリブルひとつでイングランドを席巻していた。 あの細かいステップについていけるディフェンダーはおらず、プレミアのピッチの上を生き生きと駆け回った。元気なオランダのウインガーがまたしても出てきたものだと、かの国のウイング文化に感心したものだ。 ADVERTISEMENT それから時が経ち、ユニフォームの色は2度かわり、彼は10歳年を重ねた。来年の1月には31歳になる。 しかし今、そのドリブルの勢いは弱まるどころか、よりスケールアップしているように見える。 「31歳というのは、普通はベテランという年だ。ただ、僕はウインガーとして今も成長を続けている。そんな実感がある」 バイエルンの練習場、ソファに深く腰掛け、ロッベンはそう言った。 キャリアのピーク

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  • 最後の国立を制した富山第一高校。“寮を作らない”地元選手の育成法。(茂野聡士)

    優勝旗を手にはにかむ大塚翔と、それを見つめる大塚一朗監督。地域密着型で成し遂げた優勝は、高校サッカーを変えるのだろうか。 1月13日、高校サッカーの聖地・国立霞ヶ丘競技場。 詰めかけた48295人の歓声と悲鳴は、時間を経るごとにヒートアップした。 富山第一(富山)vs.星稜(石川)の決勝戦は、どちらが勝利しても、昨年度の鵬翔(宮崎)に続いて県勢初優勝となる一戦だった。 ADVERTISEMENT 序盤は前線からのハイプレスを仕掛けた富山第一がペースを握ったものの、カウンターで数少ないチャンスを生かした星稜が70分までに2点のリードを奪う展開となり、試合を締めにかかる。 「前から奪うショートカウンターで点を取って、その勢いのまま点差をつける」 試合前にそうプランを描いていた富山第一の大塚一朗監督にとっては意図せぬ試合展開となったが、試合の流れを自らの手で引き戻そうとした。 「0-2になった時

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  • 7年後の有望選手。~東京五輪、陸上は黄金世代?~(小川勝)

    2013年の日スポーツ界で、目の覚めるような活躍を見せ、新しい時代の到来を予感させた選手として、陸上競技・男子短距離の桐生祥秀(洛南高校)を挙げることができる。4月29日、織田記念の100mで日歴代2位の10秒01。'98年の日記録、伊東浩司の10秒00を破って今年中に日人初の9秒台を出すのではないか。期待は高まって走るたびに注目された。 結局、9秒台は出なかったものの、高校3年生ながら桐生がすでに日のトップレベルの選手であることは証明された。6月の日選手権は10秒25(追い風0.7m)で2位。7月の高校総体は10秒19(追い風0.1m)で優勝。200mでも6月に20秒41を出して日ランキング3位に入っている。 こちらは雑誌『Number』の掲載記事です。 NumberWeb有料会員になると続きをお読みいただけます。 残り: 2007文字 NumberWeb有料会員(月額33

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  • アンカーとインサイドハーフ。遠藤と長谷部が語る、その役割とは?(佐藤俊)

    ホンジュラス戦、オーストラリア戦と、2連勝で2014シーズンを締め括った日本代表。 その立役者となり、攻守に利いていたのがインサイドハーフの遠藤保仁とアンカーの長谷部誠だった。 南アフリカW杯で岡田武史監督が採用したことがあるが、ほとんど4-3-3でしか存在しないインサイドハーフとアンカーは、日ではなじみが薄いポジションである。 アギーレ監督は就任当初より4-3-3を採用すると公言していた。ところが4試合戦って1勝2敗1分けと、結果もさることながら中盤があまり機能しない、という問題を抱えていた。それはアンカーとインサイドハーフの役割を、それぞれの選手が十分に消化できていなかったことが大きい。 その「役割」のあるべき姿を、長谷部誠と遠藤保仁が見せてくれた。 岡田ジャパンでの阿部勇樹とは、仕事が全く違う。 では、アンカーはどんなプレーが求められるのだろうか。 「南アW杯の時のアンカーとは役割

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  • 17歳・高梨沙羅はなぜ世界一なのか。人にはわからない欠点を修正する力。(阿部珠樹)

    週末のジャンプワールドカップの結果を見ていたら、なんだか混乱してきた。オーストリアで行なわれた男子は41歳の葛西紀明が勝ち、札幌で2日つづけて行なわれた女子のほうは17歳の高梨沙羅が連勝した。体力、筋力は20代、30代のころに比べると落ちているに違いない40代の葛西が勝った一方で、まだ17歳の高校生で技術的には発展途上と思える高梨も勝つ。一体ジャンプに必要なものってなんだろうと考えると、答えが見つからず、混乱してしまったのだ。 一方はピークを過ぎ、もう一方はこれからピークに向おうという選手が、ともに勝つ。これを見ると、ジャンプでのフィジカルな要素というものは結果に決定的な影響を与えないのではないかと思えてきた。肉体以外の要素、風向きや風の強さ、踏みきりのタイミングの感覚といった要素が勝負に大きくかかわる。それをうまくつかむ能力を磨けば、フィジカルな要素の不足はある程度補える。力だけじゃ勝て

    17歳・高梨沙羅はなぜ世界一なのか。人にはわからない欠点を修正する力。(阿部珠樹)
  • オシムが語るガンバ大阪と遠藤保仁。「彼がいれば監督は必要ない」(イビチャ・オシム)

    日本代表監督のカリスマがサッカーの現在を深く洞察する メルマガ「イビチャ・オシムの『オシム問答』」。 最新号の中身をちょっとだけ……特別にご紹介いたします! ▼Lesson.89 目次 【1】 〈今週の「オシム問答」〉 「Jのクラブがアジアで結果を残せていないのが残念でならない」 【2】 〈オシムとの対話〉 「遠藤は常に自分を、チームメイトや相手もコントロールする」 ADVERTISEMENT 【3】 〈バドゥ・ビエイラが語るジョホールバルの真実 ~第3回~〉 「中田は強かったが、イランにも屈強な選手が中盤に2人いた」 【4】 〈ゆるゆる取材日記レロレロ〉 【5】 〈オシムの教え〉 「状況を前進させる可能性を唯一持つのがサッカーだ」 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【2】 〈オシムとの対話〉 「遠藤は常に自分を、チームメイトや相手もコントロールする

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