敗者が誰かははっきりしている。しかし勝者が誰かとなると良く分からない悩ましい選挙結果だった。一応自民党が15議席増やして改選第1党になった事から勝者に見える。党の幹部らが人指し指を立てて笑顔を振りまけばそう思う。しかし比例の結果を見ると、自民党は惨敗した3年前よりさらに得票率と当選者数を減らしている。 3年前の自民党は得票率28%で14人を当選させた。しかし今回は24%で12人しか当選していない。因みに6年前は30%で15人が当選した。比例を見る限り自民党の長期低落は変わらず、今回の選挙で史上最低を記録した。 しかも議席を増やしたとは言え自民党は非改選と合わせて84議席と参議院242議席の3分の1をわずかに上回る程度である。55年体制下で万年野党の社会党は「3分の1政党」と言われたが、自民党はその程度なのである。 自民党が議席を増やす事が出来たのは選挙区、とりわけ1人区で民主党との攻