【ウィーン=高田真之】国際原子力機関(IAEA)閣僚級会議の作業会合が21日開かれ、東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けた安全強化策として、最悪の事態を想定した「ストレステスト(安全性検査)」と呼ばれる模擬実験をすべての原発保有国に導入することなど、3項目の提言を議長総括に含めることで大筋合意した。議長総括は、20日の閣僚宣言を基にIAEA事務局が行動計画案を策定する際、参考意見として活用される。 ストレステストは、大規模災害や航空機墜落のような最悪の事態を想定し、耐久性などを審査する。欧州連合が導入を決めている。 残る2項目は、IAEA加盟国が事業者団体と協力して安全性の相互評価を高い精度で行うことと、安全条約の内容の強化。議長総括は、最終日の24日にまとまる見通し。