金融業界では、1987年との比較は決して歓迎されない。同年10月に起きたブラックマンデーの暴落は、いまだに最も悲惨な一日として市場の歴史に刻まれている。 このため、現在の状況がブラックマンデーの数カ月前に酷似しているとの指摘は少しぞっとする。筆者に最近届いた3通の電子メールが、この不吉な年に言及していた。 1通は、ソシエテ・ジェネラルの超弱気派ストラテジストとして長年知られているアルバート・エドワーズ氏からのメールだった。だが、債券利回りが上昇する中でも株高が進んだ今年の展開は87年を想起させると指摘したのは同氏だけではない。 インタラクティブ・ブローカーズのスティーブ・ソスニック氏は「自分が金融業界に入った87年は、年の大半で債券が弱気相場に落ち込む一方で、株価は大きく値上がりしていた。もちろん、それが急激に反転するまでの話だが」と振り返った。 株式相場が20%下落した87年10月19日