フランスでは近年、「トレイン・セラピー」の設備を取り入れる老人ホームが増えている。トレイン・セラピーとはどういうもので、どういう効果があるのだろうか? ◆ヴァーチャルな電車旅 認知症の人を対象とするトレイン・セラピーは、数年前にイタリアで生まれたアイデアだ。電車のワゴンそっくりな設備を室内に取り入れ、窓にあたる部分には次々に流れる車外風景を映し出す。もちろん、バックには電車の音が聞こえ臨場感を高める。施設によっては切符も準備し、車掌に扮した職員の検札を受け、しばしバーチャルな電車の旅を体験するというものだ。 ◆徘徊の原因である不安をなだめる効果 ある老人ホームによれば、トレイン・セラピーは95%の体験者に落ち着きを取り戻させた(20minutes紙)。フランスのアミアンで平均年齢81.6歳の男女42人を対象に2019年5月から6ヶ月行われた調査では、セラピー前に落ち着きを示していた人が58
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