前編=投資8000億円!新戦車は陸自弱体化への道 防衛省が開発・調達を進める10式戦車。同戦車の主砲は、90式と同じ120ミリ滑腔砲だが、新たに開発した強力な徹甲弾を採用している。攻撃力は向上しているわけだ。 しかし、前編でも記したように本土で機甲戦が起こる可能性はほとんどない。ゲリラ・コマンドウ対処を重視するならば、徹甲弾よりむしろ新型の榴弾や多目的弾(市街戦でも有用な)の開発を優先すべきだった。 これまでの戦車用の榴弾では、市街戦において建物にこもった敵兵など有効でないことがイラクやアフガニスタンなどでの戦闘で明らかになっている。このため米陸軍のM1A2戦車は装甲目標だけではなく、トーチカや陣地、ヘリコプター、UAVなどにも使用できるM830A1多目的対戦車榴弾や、 M1028対人キャニスター弾を搭載している。同様の多目的弾はイスラエル、ドイツ、中国などでも開発されている。 ところが陸