愛憎入り混じった視線が良く向けられる国、韓国。特に最近の韓流ブームを巡っては、K-POPやコスメがSNS経由で若者に受けている反面、上の世代にとっては理解しづらい面も少なくないようだ。 韓国理解を巡る世代間の断絶はどうして生まれるのか。朝鮮半島研究の第一人者である政治学者、木村幹・神戸大学教授と、毎日新聞社で韓国の取材を長年手掛け、『反日韓国という幻想 誤解だらけの日韓関係』(毎日新聞出版)を執筆した澤田克己・毎日新聞論説委員に対談してもらった。後編の今回では、日本の中高年世代で韓国のイメージが「昔で止まっている」問題に迫る。 実態と乖離した「日本スゴイ」 ――「ヨン様」が流行った第1次韓流ブーム時と違い、現在の韓流の主流はK-POPや韓国コスメを好む若年層です。今の中高年にはピンとこなかったり、反発がある面も否定できないと思います。ただ越境ECが当たり前になった今、こうした感覚の断絶は特