「子どもは国の宝」というが、その”宝”はタダでは育たない。両親をはじめとする養育者が、自らの「時間」「金銭」を子に注ぎ込んで成人に育て上げるのだ。大分県の40代男性(その他/正社員/世帯年収700万円)は、3人の子どもを育てる父親だが「この年収で3人も育てるのは非常に厳しい」と嘆く。 「毎月赤字なのでボーナスで補填。借金の消えない状況が続いているため、貯蓄はなし。子育て世帯には手当があるから、16歳未満の子は扶養控除の対象にならないのでしょう。でも、これじゃあ賢明な人は、子どもをつくらないですよねぇ」 このように、世帯年収600~800万円の家庭のなかには、子育て費用捻出に苦しみ、貧困にあえぐ人たちが少なからずいる。(文:福岡ちはや) 「いつも”子どもを産んだ罰”だと思って耐えている」 兵庫県の40代後半女性(専門コンサル系/正社員/世帯年収800万円)には、2人の子どもがいるが「何もかも