その声は少し高く、やや早口でどもりがちではあるが、至って冷静にかつ淡々と自らの犯行を語っていた。声の主は宮崎勤元死刑囚(当時26歳)。犯罪史上に残る東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件の犯人だ。 1988年から89年、昭和から平成にかけて4人の幼い少女を次々と誘拐し殺害、連続事件としては初めてともいえる劇場型犯罪で、自らを「今田勇子」と名乗りマスコミ宛に送った犯行声明文が警察への挑戦とされ、世間を騒がせたまさにその男。アニメ好きで6000本の多種多様なビデオを収集し、裁判では「人肉を食べた」「死んだおじいさんに捧げるための儀式」「ネズミ人間が現れた」など奇怪な発言を繰り返し、2度の精神鑑定が行われその責任能力の有無が問われた、得体の知れない人物としても知られている。 その「実像」はどうだったのか? フジテレビ報道局は逮捕後のおよそ2週間に及ぶその詳細な“取り調べ”の音声を入手した。刑事たちとのや