「寅、デリやるか?」 「は・・・!?」 「いや、起業の仕方、教えたろか?」 「ふ・ふ・ふっ・・・風俗業界ですか!?」 「何をドン引きしてんねん?簡単やぞ?」 「いや、簡単とかそういう問題じゃなくてやな・・・デリ・・・デリヘルなぁ・・・」 目の前のこのイケメン、坪井氏とは、高校からの友人で、もう20年もの付き合いになる。彼は・・・文句なしに「いい男」だ。 情に厚いし義理堅いし、男としてこういう奴を友人に持つのは、幸福なことだとさえ思う。 女性を紹介してくれたことは1度や2度じゃないし、若い頃はよく2人でミナミにナンパにも行って揃って性病貰ったこともあるし、失恋した時は朝まで何も言わず傍にいてくれたし・・・。 ただ・・・岸和田出身の独特の濃ゆいオーラを身にまとう彼は、極めてイカツイ。イケメンには違いないのだけれど、何というかその・・・ 時計は「お前はバブル期の化石か!?」というほどに「キンピカ