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ブックマーク / d.hatena.ne.jp/zoot32 (6)

  • 私たちまだ死んでない - 空中キャンプ

    サリンジャーは、「ジェローム・デイヴィッド・サリンジャー」という、それだけですぐにユダヤ系だとわかってしまう名前を隠すために、ずっと、JDサリンジャーと名乗っていたのだという。かくいう私も、ちょっとだけそれに似た理由で、たかこ BLと名乗っている。BLがなにを略しているのかを、私は口にすることができない。だから私は、行儀のいいタクシー運転手みたいに、余計なことをいわず、どこへいってもできるだけおとなしくしている。 私たちの日での生活はいくぶんきゅうくつだ。いつも、誰かに見つかってしまわないかとそればかりを心配している。三者面談のときには、お父さんにきちんとひげをそってスーツを着てもらうようにおねがいしなければいけなかった。「ちゃんとしたスーツを着てね」と私はいった。「なるべく原理主義者っぽくないやつ」。お父さんは肩をすくめて、「わかってるよ。俺は三者面談にはターバンを巻いていかない主義な

    totoon
    totoon 2009/09/12
    ホントはそんなんじゃダメなんだろうけど、毎年これ読むと9月11日だ、って思い出す。
  • 静岡にいったことはありますか - 空中キャンプ

    帰りの電車のなかでおかしな男に絡まれた。きっかけは、閉まりかけのドアにわたしが飛び込んだことだ。むりに入ったので、閉まるときに、ひじのあたりががつんとドアにぶつかった。すると、近くにいた土木作業員風の若い男(坊主頭、ピアス)がわたしに向かって、「迷惑なんだよ、オイ」「オマエみたいな奴がいるとむかつくんだよ」と悪態をつきはじめた。もとはといえばわたしが悪いのだが、ややこしいことになった。 しばらく無視をしていたが、「聞こえてるんだろう、テメー」「オイ、このやろう」などと言い続けるので、しかたなく急いで別の車両に移動した。もう、まいったなあ。ところが、移動したとなりの車両でしばらく立っていると、あろうことか、そいつもわたしを追ってくるではないか。どうしていいかわからない。男は「逃げんじゃねえ、オイ、テメー」と因縁をつけてくる。うーん、ややこしすぎる。しばらくうしろを向いて立っていたが、さすがに

  • 2008年の映画をふりかえる/結果発表 - 空中キャンプ

    みなさんこんにちは。空中キャンプを書いている者です。今年いちばんおもしろかった映画を、みなさんの投票により、ちょう民主主義的に決定する「2008年の映画をふりかえる」の結果がでました。さっそく、順を追って発表していきたいとおもいます。みなさんからは、あらかじめ以下のフォーマットにてアンケートを集めました。 名前(id、もしくはテキトーな名前)/性別 2008年に劇場公開された映画でよかったものを3つ教えてください 2で選んだ映画の中で、印象に残っている場面をひとつ教えてください 今年いちばんよかったなと思う役者さんは誰ですか ひとことコメント 参加していただいた方々の人数と男女比は以下です。 まずは、参加していただいた方々にお礼を述べたいとおもいます。ありがとうございます! 今まででいちばんの人数、ついに大台の3ケタに到達しまして、よりたくさんの方の意見が含まれた貴重な調査結果になったので

    2008年の映画をふりかえる/結果発表 - 空中キャンプ
  • もはや、ヤングではない - 空中キャンプ

    三十歳をすぎて何年かたったあたりで、わたしは自分が、ジーンズとTシャツがあまり似合わない男になったことを認めざるをえなくなった。ジーンズを履いたわたしは、「日曜にホームセンターへ買いものにいくお父さん」といった体である。若々しさに欠けている。なんだかとてもがっかりさせられる、残念な発見だった。 わたしはスニーカーも好きだったし、冬はダウンジャケットとブーツという組み合わせがかっこいいとおもっていた。しかし今となってみれば、そうした服装のわたしは、「すごく寒い日に、ダウンジャケットを着てホームセンターへ買いものにいくお父さん」にしか見えず、わたしはついに、ストリート系のファッションぜんたいを断念しなくてはならないという結論にいたった。 おもうに、たいていの人が考える「おしゃれ」とは、ようするに「若くてさわやかに見える」ということである。特に女性はそうだ。あるていど流行を意識しつつ、自分ほんら

    もはや、ヤングではない - 空中キャンプ
    totoon
    totoon 2008/10/17
    いつか通る道。
  • アイコ六歳 - 空中キャンプ

    私はマクドナルドべたことがない。音羽から竹橋へと向かういつもの帰り道、目白通りをゆっくりと走る車の窓から、赤地に黄色で大書きされたMの文字を眺めては、あれはいったいどんなべものなんだろうと考えを巡らせる。ガラス越しに見える店内には、座りごこちのわるそうな椅子や、いくぶん安定性に欠けたテーブルがあって、たくさんの子どもたちがハンバーガーをべたり、おまけについてきたプラスチックのおもちゃで遊んだりしている。そんなようすを見ていると、なんだか自分だけが取り残されたような気持ちになってしまう。私にはまだ知らないことがたくさんあるのだ。 私に会った人はみな、ずいぶんしっかりした話し方をする子なんですね、という。それがなんだかちょっと癪にさわる。もっとばかみたいな口調で話すとでもおもっていたのかしら。自分でこんなことをいうのもおかしな話だけれど、私ほど「自分は何者であるか」について考え抜いてき

    アイコ六歳 - 空中キャンプ
    totoon
    totoon 2008/03/20
    なんかpre-schoolの「MAN ON THE TOP」を思い出したりなぞした。そういえばアレも6歳だったなあ。
  • 空中キャンプ

    『ブリグズビー・ベア』 ストーリーは更新されなくてはならない 1981年3月30日、ワシントンDC。25歳の青年ジョン・ヒンクリーは、その年に大統領へ就任したばかりのロナルド・レーガン暗殺を試みた。ヒンクリーはかねてからジョディ・フォスターのストーカーであり、大統領の暗殺に成功すれば、彼女に認められると考えていたのだ。いったいどのような理由により、彼が「大統領を暗殺すれば、意中の女優が振り向く」と、何の脈絡もないふたつの事象を関連づけたのかはわからない。しかしヒンクリーはそのような奇矯なストーリーに沿って生きていたのであり、レーガン大統領暗殺未遂事件が私たちに独特の憐憫を呼び起こすのは、犯人がかかるみじめな物語のなかでしか生きられなかったことの空虚さゆえである。 私たちはみなストーリーに沿って生きている。人は何らかの物語のもとでしか生きていけないからこそ、誰もが内部にストーリーを持ち、日々

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