■難視聴対策から民放と競合へ/地デジで大臣裁定に ケーブルテレビ(CATV)事業者と民放各社の間に軋轢(あつれき)が生じています。原因は、CATV局のサービス区域外にある都道府県の放送局の番組を、契約加入世帯にそのまま送信する「区域外再送信」です。CATV局が区域外再送信を行うには、該当する放送局の同意を得る必要がありますが、地上デジタル放送(地デジ)の開始以降、再送信要請を拒否する地方局が相次いでいるためです。 なぜこうした問題が生じているのでしょうか。 ◇ 地上波の放送局は電波法に基づいて放送免許が与えられ、放送区域は原則的に県域放送、関東・中京・近畿については広域放送とされています。一方、CATV局も有線テレビジョン放送法(有テレ法)に基づき市町村単位で細かくサービス区域が定められており、その区域内の放送局の番組再送信については認められています。 CATV局が区域