「トリンプを買え」と僕は彼女に言われた。 僕が人生で初めて告白した彼女だった。 優しくて、賢くって。とても綺麗で。 20歳超えてブラも片手で外せないなんて信じられない。私に自発性を期待されても困る。 汚物をみるような目で、心底哀れむような目で、僕はそういわれた。 ぼきん、と僕の中で何かが折れる音がした。 そうか。協力は求めてはいけないんだ。愛情なんて求めてはいけないんだ。 僕は少ない学生生活の残りを全てブラのホック外しに費やし、一流と言われてもよいような領域に入った。 そして、なけなしの金のほとんどをブラに費やした。 そうか。やっぱり彼女のいった通りだった。とても簡単なことだったんだ。 それから、お金を使うのが惜しくなった僕は、適当に女を探した。 なるべく効率を上げるためには、弱い女が良かった。 部活帰りのくたびれた女子高生や、買い物袋を両手に提げた人妻や、へべれけに酔って足下の覚束ない女