唐突だが、私は路線バスの座席シートのデザインが好きだ。青い地に、蛍光色をまじえたカラフルで抽象的な図形のようなものが一定の間隔で配置されたようなあのデザイン。 一見似通っているが、バスごとに色合いもパターンも少しずつ違い、乗るたびについつい写真に撮ってしまう。「バスの座席Tシャツ」があったら買って着たいほどだ。 そんな中、ふと「このデザインはどこでどのように生まれているものなのか」と、不思議に思った。そこで、路線バスや観光バス用座席シートにおいて国内の9割のシェアを占めるという天龍工業株式会社に問い合わせると、まず、シートそのものと、表面に貼られている布地は別のメーカーによって作られているのだという(天龍工業はシートの設計・開発を行う企業である)。シート表面の布地を「表皮材」と呼び、その表皮材を作るメーカーが複数存在すると教えていただいた。バスの座席のデザインの多くは、バスの運営会社と表皮

