出版不況が叫ばれ続けるなか、ここ数年、少人数で出版活動を行う、いわゆる「ひとり出版社」が次々と誕生しています。 集まってくれたのは、まだ「ひとり出版社」という言葉もなかった2009年に夏葉社を立ち上げ、名作文学の復刊をはじめ、エッセイ、詩集など、「何度も、読み返される本を。」を合言葉に刊行を続ける島田潤一郎さん。インドの小さな出版社、タラブックスの絵本をはじめ、エッセイ、アートブック、詩集など「おそくて、よい本」をコンセプトに出版を行う、三輪舎の中岡祐介さん。神奈川県の最南端・三崎で、文芸誌『髪とアタシ』『たたみかた』などの出版を中心に、蔵書室「本と屯」や「花暮美容室」の運営も手がける、アタシ社のミネシンゴさんと三根かよこさん。 こだわりが詰まった一冊を丁寧につくり、読者に届ける。ベストセラーを狙った従来の出版とは異なるムーブメントは今、なぜ広がっているのか。そして、小さな出版社だからこそ