2008年になって,モバイル機器のLinux OSの座を巡り,LiMoとAndroidとの対立が顕在化してきた。携帯電話事業者大手が推すLiMoと,グーグルが豊富な資金力を背景に推進するAndroidという構図ができている。ただ携帯電話業界に閉塞感が漂い始めており,グーグルにイノベーターとしての役割を期待する視点から,Androidを無視するというわけではなさそうだ。 米アップルからのiPhoneの登場は,米国市場でコンシューマ層のスマートフォンに対する関心を喚起した。その後の米グーグルによる「Android」の発表によって,スマートフォンに搭載するモバイルOS,とりわけLinuxへの注目が集まるとともに,これまでLinuxを推進していた業界団体の活動に加速度的な弾みをつけることになった。 モバイルOSでは現在,英シンビアンのSymbian OSが市場の65%を占め,Linuxはわずか5%
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