日本の政府開発援助(ODA)をめぐるベトナムでの汚職事件で、収賄罪に問われた南部ホーチミン市の元担当局長フイン・ゴック・シー被告の判決公判が18日、同市の裁判所であり、検察側の求刑通り終身刑が言い渡された。シー被告は控訴する見通し。被告の弁護士が明らかにした。 ホーチミンで高速道路を建設するODA事業に絡む汚職事件では、日本の大手建設コンサルタント「パシフィックコンサルタンツインターナショナル」(PCI)から被告に計約82万ドル(約6700万円)のわいろが提供されたとされる。事件発覚後、日本はベトナム向け新規円借款手続きを一時、停止した。 同被告は計約26万2千ドルの収賄について起訴されたが、罪を否認していた。同罪での最高刑は死刑だが、検察側は被告のこれまでの国家への貢献を考慮するとして、死刑ではなく終身刑を求めていた。(共同)