「昔は七十分の船旅が、今では十分もあればたどり着けるんだよ」。栗原龍視(たつみ)さん(76)=南房総市=は、一九九七年十二月の東京湾アクアライン開通に伴って廃止されたフェリー(木更津-川崎)の元船長。時代とともに海を渡る交通手段が変わったことを、実感している。 日本カーフェリーがこの航路でフェリーの運航を始めたのは一九六五年。高度経済成長の流れに乗り、東京湾沿岸で急速に工業化が進むとともに自動車が普及。東京湾を迂回(うかい)するルートは慢性的な渋滞に悩まされる中、代替交通手段としての役割を期待されたのがフェリーだった。
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く