ロシア皇帝ニコライ�U世(ニッキー)とドイツ皇帝ウィルヘルム�U世(ウィリー)は、いとこ同士ということも手伝いしばしば電報を深夜でも交わす仲だった。年齢がウィルヘルム�U世のほうが年上で帝位についたのも先だったため、ややリードする立場だったようだ。しかし体制としてはロシアの方が皇帝に権限が集中していたのは明らかで、ニコライ�U世の電報は臣下のチェックはないが、ウィルヘルム�U世の方はあったようだ。 二人は開戦直前の緊迫したなか電報をやりとりしている。電報は1918年ニューヨークで出版され公開された。ソースはドイツ側からで英文で発表された。 これは1914年7月29日からの交換電報の全文である。 宮廷に戻られたときいて欣快に存じます。この重大な局面で、陛下の助力をお願いしたいのです。弱国に不名誉な宣戦布告がなされました。ロシアにおけるいきどおりは、極限に達しており、私も同感する次第です