音楽ジャーナリスト宇野維正氏が、1月15日に初の単著『1998年の宇多田ヒカル』を上梓した。本著は1998年にデビューした宇多田ヒカル、椎名林檎、aikoという、日本のJ-POPシーンにおいて多大なる影響を与えた3人のシンガーソングライターと、その“合わせ鏡”としての浜崎あゆみについて触れ、当時の状況や現在の彼女たちからみたアーティスト論を展開したものだ。今回リアルサウンドでは宇野氏にインタビューを行ない、執筆の理由や彼女たちの関係性、1998年という一年がいかに特別だったかについて語ってもらった。 ――『1998年の宇多田ヒカル』は、宇多田ヒカル、椎名林檎、aikoの3人について、当時の音楽シーンと現在の状況を比較しつつ、いかに彼女たちが特別だったかを知ることのできる一冊で、1990年生まれの私には新鮮に映りました。この本を書こうと思ったきっかけは? 宇野維正(以下、宇野):もともと自分