2020年東京五輪のメイン会場となる国立競技場(東京都新宿区)の建て替えを巡り、幕張メッセなどの設計で知られる建築家の槙(まき)文彦氏ら有識者約100人が月内にも連名で、事業主体の日本スポーツ振興センター(JSC)と都に計画見直しを求める要望書を提出することが関係者の話で分かった。東京五輪の開催自体への反対ではないが、現計画は都の風致地区に指定されている神宮外苑の景観を損ない、災害時の安全性にも疑問があると指摘。建設費1300億円と見込まれる新競技場の基本設計は今月から始まる予定だが、在り方を巡る議論が活発化しそうだ。【竹内良和】 現在の国立競技場は1958年に完成。収容は約5万4000人でトラックが8レーンしかないなど、五輪の開会式や陸上競技を行う基準(6万人以上収容、9レーン)を満たさないため、2014年7月〜15年10月に解体し、15年10月〜19年3月に新競技場を建てる計画だ。 新