世界的な景気後退で、薄型テレビの価格破壊が進むなか、メーカー各社が新技術にプラスアルファの機能を加えた新機種の投入を加速させている。地上波デジタル放送の普及をにらんだ画質、音質の向上にとどまらず、アンテナ接続を不要にするという使いやすさや、消費電力を削減する省エネ機能なども追求。付加価値を高めることで、価格競争によって引き起こされた「薄型テレビ不況」からの脱却を図ろうとしている。 「アンテナに接続しなくてもハイビジョン画像が楽しめる。新しいテレビスタイルを提案したい」 パナソニックが4日、大阪市内で開いた新型テレビ「ビエラ」の説明会。開発担当者は新商品の特徴をこうアピールし、「世界初の機能にこだわった」と胸を張った。 全方位から電波を受信するアンテナとチューナーを据え置き型テレビで初めて内蔵。この技術によりアンテナ線がない場所でも視聴できる。画面サイズは持ち運びに便利な17型で、「1人に1