従来の日本型人事システムが崩壊し、新しい人事システムを導入する企業が増加しています。 その人事制度の中心は仕事の「成果主義」や「実力主義」が強調されるケースが多く、 それに関連して、業務の遂行手段および時間配分を従業員にゆだねる 「裁量労働制」が注目され導入する企業が増加しています。 今回は、その裁量労働制に焦点を当て解説します。 1.「裁量労働制」とは 実際の勤務時間と関係なく、あらかじめ決められた時間を働いたとみなし、給与を支払う仕組み。 労働時間計算を実労働時間ではなく、見なし時間によって行う制度です。 ただし、この裁量労働制は、従業員の不利益になる可能性もあるため、 どんな職種にでも適用できるわけでもなく、 対象者に応じて「専門業務型」と「企画業務型」の2種類の裁量労働制が認められています。 「専門業務型裁量労働制」は、主にクリエイティブな業務や専門的業務など、 労働時間を管理する