大阪市中心部の公園や大阪湾の埋め立て地など、都会で暮らすタヌキが増えている。 古来、里山の動物で、市街地の緑や環境が回復したのが主な原因のようだ。何でも食べる雑食性のしぶとさも“アーバンライフ”向き。目立たないように側溝などをすみかにしているようだ。いつの間にかあなたのそばに住み着いているかも……。 大阪城の堀に接し、大正時代のレンガ建築が残る大阪砲兵工廠(こうしょう)跡。門の中から親子とみられるタヌキ3匹が現れ、市民が猫に与えた餌を横取りして、猫の威嚇も気にせず食べ続ける。 大阪市北区の夫妻は昨年8月、散歩で通った時に見つけ、動画を撮影した。「まさかこんな街中にいるなんて」と驚いたが、その後も何度も目撃した。 同市立自然史博物館などによると、大阪城周辺や長居公園には数年前から生息し、天王寺公園でも目撃された。堺市沖の埋め立て地では、大阪自然環境保全協会理事の早川篤さん(50)が、