ブックマーク / huyukiitoichi.hatenadiary.jp (2)

  • 現代韓国のSF作家らに多大な影響を与え、韓国SFの代名詞と言われる作家ペ・ミョンフンの代表作──『タワー』 - 基本読書

    タワー 作者:ペ・ミョンフン河出書房新社Amazonこの『タワー』は、韓国を代表するSF作家の一人ペ・ミョンフンの代表作といえる連作短篇集だ。最初、それ以外の前情報は一切仕入れずに読み始めたのだが、すぐに面らってしまった。いったいこれは何の話なんだ……? と。舞台は674階建て、人口50万人にもおよぶ巨大タワー「ビーンスターク」。その時点で異様な存在だが、その中では地上では理解もつかぬ人々とその行動が展開するのである。 東方の三博士──犬入りバージョン たとえば一篇目の「東方の三博士──犬入りバージョン」ではビーンスタークミクロ権力研究所のチョン教授が、酒に電子タグをつけてタワーの上流社会に流通させ、それがどこに贈られていくかで権力構造を把握しようとする実験が語られていく。 イ博士はミクロ権力研究所に入ってもう三年めだった。彼はチョン教授の話を聞くたびに、こいつは天才なのかいかさま師なの

    現代韓国のSF作家らに多大な影響を与え、韓国SFの代名詞と言われる作家ペ・ミョンフンの代表作──『タワー』 - 基本読書
  • 数千年におよぶ進化と文明の発展を重ねた蜘蛛と人類の邂逅が描かれる、進化のダイナミズムが詰め込まれたSF長篇──『時の子供たち』 - 基本読書

    時の子供たち (上) (竹書房文庫 ち 1-1) 作者:エイドリアン・チャイコフスキー竹書房Amazonこの『時の子供たち』は、イギリスの作家エイドリアン・チャイコフスキーのSF長篇である。刊行は2015年で、2016年にアーサー・C・クラーク賞を受賞している。 それ以上の情報は何も持たず、刊行年的には少し古いこともあって期待するわけでもなく読み始めたのだけれども、いやはやこれには驚かされた。テラフォーミング先の惑星で、人類がばらまいたウイルスにより知性を獲得した蜘蛛の数千年に渡る世代交代史・進化の過程。そして、地球を脱出し第二の故郷を求めさまよう人類という二つの視点から物語は描き出されていく。テラフォーミング、独自に進化した蜘蛛、地球を失った人類、「異質なものとの遭遇」など、要素だけみるとクラシックなSFとも言えるのだが、蜘蛛視点の世界の書き込みが凄く、特異な読み味を感じさせる。 蜘蛛は

    数千年におよぶ進化と文明の発展を重ねた蜘蛛と人類の邂逅が描かれる、進化のダイナミズムが詰め込まれたSF長篇──『時の子供たち』 - 基本読書
    tsumanne30
    tsumanne30 2021/07/28
    小川一水「導きの星」が近いかな
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