「シムシティ」の原発はたまにメルトダウン事故をおこして大爆発する。発電所の周辺は放射能で汚染され、利用不可能な土地が残されることになる。もちろんゲームの世界のことなので、そんな場合はリセット一発ですべて解決。せっせと育てた「我が街」の真ん中に誰も住めない放射能汚染地帯を抱え込むのは、たいていのプレイヤーにとって愉快なことではないので、そのまま街づくりを継続する者はまあふつういないだろう。シムシティの原発は現実と同様に一基で大量の電力を確保でき、コスト効率にすぐれた設定になっている。たまにしかおきない原発事故はどんなに大規模な放射能汚染をもたらしても、リセット一発ですべて解決するので、あえて出費のかさむ火力・水力・風力の発電方式を選ぶ理由はまったくない。色々な意味でブラックなゲームである。シムシティは1980年代末につくられたアメリカ製の街づくりシミュレーターで、プレイヤーは「市長」となり、