昨日オンライン教育について話しましたがたくさんのご意見をいただきました。オンライン教育はできる、できないという議論がなされる中、興味を持ったのは「わかるとは何か」ということです。あの子はわかっている、理解しているという時、一体何を持って私たちはそれを判断しているのでしょうか。 ソクラテスは自分自身で文章を残しておらず弟子のプラトンが書き残したもののみになっています。産婆術と言われる質問を重ねながら相手の理解を深めていく手法を得意としたソクラテスは活字とは柔軟性に欠け、真実の知恵を伝えることができないと厳しく批判しました。ソクラテスの言葉には一定の説得力があることは、昨今のテキスト文化でのトラブルで理解できると思います。しかしそれでも活字が活版印刷によって知識がコピーされ拡散されていくことは大きな利点がありました。ソクラテスは豊かな環境にいて、議論を交わせるだけの知性の質をそれほど希少だと思
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