出典:日経コンピュータ 2013年5月30日号 pp.24-27 (記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります) ログインの失敗件数がいつもより多いな──。2013年4月1日夜、ポータルサイト「goo」を運営するNTTレゾナントの運用担当者が、ユーザー認証に使われるgooIDの異常に気がついた。不正なログイン要求は日常的に起きているのだが、「今回はその規模が大きすぎた」(NTTレゾナントの空一弘危機管理室長)。 システム部門がアクセスログを分析したところ、特定のIPアドレスから1秒当たり30件を超す機械的なログイン要求があったことを確認。「サイバー攻撃のターゲットにされていることは明らかだった」(同)。 それから30分後の同日12時には、空室長が「危機管理体制」の立ち上げを宣言。社長や役員のほか、広報、法務、サービス担当、カスタマーサポート担当、渉外担当などを招集した。